すべてが僕のチカラになるブログ。

「人生」「物語」を中心テーマに、日々感じたこと、考えたことをなんでも書き綴ります。

山登りは人生の縮図ようで

人生初の登山に出かけた。

 

三重と滋賀の境目にある御在所岳。標高は1212メートルと富士山の約3分の1程度。

 

トレッキングシューズもロクに買わず、普段履きのランニングシューズで「ハイキングを楽しもうのノリ」で出かけた僕はものの数分で現実の厳しさを思い知らされることになった。

 

日常ではまず遭遇しないだろう急斜面、木の根っこがむき出しになり一向に安定しない足場、踏み外そうものなら生きては帰れないだろう切り立った崖、人間の存在のちっぽけさを知らしめられるバカでかい岩。

 

なんでもなさそうな砂利道に足を取られ、ランニングシューズの無力さと己の愚かさを痛感させられながら、それでもしばらく進み続けていると、目の前の障害を一つ一つ越えていく楽しさが生まれ始めた。

 

不思議と、目の前の物事に必死になっていると人間余計なことを考えなくなる。

 

過去のどうにもできないアレコレや、将来の不安や、恋人が一向にできる気配がないだとか、そういう諸々の雑念が消えてなくなり、ただ山を登ること、目の前の足場に一心不乱に集中する。

 

今ココに集中し、大自然が日常を忘れさせてくれて、自分の心の中に溜まっているなんだか色々と良くないものを浄化してくれる。

 

山ですれ違う人達が非常に開放的で、接して気持ちいいのは元々余裕のある人達ってことに加えて、雄大な自然に触れて心が洗われているからなんじゃないだろうか。

 

あいにく、天候は悪く頂上に登っても一面真っ白の景色だったため、達成感はやや薄かったものの、山登りいいなぁって思えた。

 

工事中のためロープウェイもレストランも休止という絶望の状態の中、死に物狂いで帰り道を進んだのも、いい思い出。

 

湿気でベトつく不快な汗を温泉で流し、一食抜いてペコペコになったお腹をトンテキで満たし、疲労困憊の体をベッドに横たえグッスリ眠り、翌日襲ってきた筋肉痛にまいる体をマッサージチェアで癒やす。

 

辛いことや苦しいこともたくさんあるけれど、その分嬉しさや喜びも味わえて、山登りはまさに人生の縮図のよう。

 

あとはこの筋肉痛の体を引きずって、バイトを無事終えられるかどうかだけが現状の問題…