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メロディの不思議な魔力

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アニメ「化物語」を数年ぶりに再視聴している。(といっても、以前も最後まで観なかったし、現在も4話目くらいまでしか観れていないのだけれど)

 

原作の著者である西尾維新の作品は、決して僕好みではないと思うのだけれど、化物語戦場ヶ原ひたぎというキャラが(これも決して僕好みではないように思うのだが…)強く印象に残っていたこと、作品への評価の高さから、ふと気になって観はじめた。

 

内容云々についてはともかく、僕がグッと好きになったのは、1・2話(ひたぎ回)のOP曲。一度聞いただけで、なんだか凄く親しみを覚える旋律に不思議なものを感じつつ、歌詞は恐らくヒロイン戦場ヶ原ひたぎの心理を表現したものだと思うのだけど、それがまた良い。

 

戦場ヶ原ひたぎは、他人を寄せ付けないオーラを発し、クールで達観しており、主人公に対して容赦のない毒を吐く。一切の恥らいを見せることなく飄々した態度で自身の裸体を主人公に見せつけ、動揺する主人公をからかってみせるという、かなりぶっとんだキャラ設定だ。

 

そのひたぎが持つか弱さ(第二話終盤にもその一面は観られるわけだけれど)、抱え込んでいるもの、不安定な内面を表現したのがこのOP曲なのだろう。もし気になられた方は、「staple stable」で検索していただければ、Youtubeなりで聴けます。

 

僕はそういうキャラクターの内面や本心、秘めた気持ちの核に触れられるキャラソンが好きなんだろうな。

 

もっと言うと、結局のところ、自分という人間の内面や本心(自分らしさ、とでも置き換えるべきだろうか)を上手に表現できない不器用な(さらに言えば他者に依存しがちな不安を抱えている)キャラクターに共感を抱くのだろう。

 

ここまでの話がタイトルにどう繋がるのかと言うと、メロディに乗せると普段は小っ恥ずかしくて言えないことも平気で伝えられたりするし、聴く側としても素直に耳を傾けて受け止められる。

 

言葉は他者に思考や気持ちを伝えるための最適のツールだけれど、どこまでいっても記号でしかない。

 

メロディは言葉(詩)に血の通った温もりを与え、言葉と感情との絶対的な隙間を埋める役割を果たし、伝えたい言葉を心にダイレクトに染み渡らせる。

 

メロディにはそういう不思議な魔力があるよなぁという、今さらながらのお話でした。