ある日の父との話
先週末、父が一人旅行に出かけた。
なんでも、富士山の近辺にある自衛隊の訓練施設におもむき、10式の戦車(僕はまったく詳しくないのだけれど)を観てきたらしい。
父は、今年64歳。腎不全を患っており、週に3度人工透析を受けに病院に通わなければいけない体だ。旅行に帯同するメンバーは父の体調について知っている人達ではないらしく、少しばかり気掛かりであったのだけど、僕はそれ以上に父が知り合いや家族連れで行くわけでもない旅行に、能動的に参加したことが嬉しかった。
帰宅後、父は童心に返ったかのような調子で戦車について話始めた。
僕は基本的に、戦車に限らず車というものに興味がないため、あまり上手く聞いてあげることはできなかった。
そういえば、戦車を取り扱ったアニメ「ガールズ&パンツァー」もわりとここ最近観たばかりのはずなのに、戦車の知識に関してはほとんど残っていないなぁなどと思いつつ、僕は父との何気ない対話から、改めて自分の価値観について思いを馳せることとなるのだけれど、これはまた別の機会に書き残せればと思う。
なにはともあれ、普段(酒が入れば)は”阪神タイガース”のち”政治”時々”テレビ番組”の、お決まりの話模様である父が、別の関心事を持ち出したのだから、また何かの時に詳しく聞いてあげられればと思う。
それにしても、僕と父の関心事は見事なまでに逆方向に進んでいるような気もしなくはない。